21/10/20掲載

実務家が見出すランドスケープ資産

no.3「リーガロイヤルホテル庭園」

昭和40年(1965)に建設されたリーガロイヤルホテル(旧大阪ロイヤルホテル)のメインラウンジでは、大きな窓の向こうに大滝をメインとする日本庭園が広がり、室内には庭園に流れ込んでいるかのように曲水が大胆に設えられ、屋内外が一体化した風景体験ができる。庭園は、造園家荒木芳邦が、建築家吉田五十八の意匠とコラボレートして手掛けたものである。人工地盤上の庭園の先駆けとなった作品で、FRP製を感じさせない滝の意匠と、水の流れやモミジ類などの大木が構成する大胆かつ繊細なランドスケープの庭園である。

昭和を代表する造園家、荒木芳邦がディティールに徹底的にこだわり、高い技術力で深山幽谷の風景を具現化した庭園、建築と庭とのつなぎのデザインにも注目しながら、じっくりと味わってほしい。(写真:株式会社荒木造園設計撮影)

宮前保子/株式会社スペースビジョン研究所